一歩先へ進むためのヒント

ここでは、テクニカル的な記事より、先に進むためのヒントを中心に載せています。

  • こんなことで悩んでいる
  • こういうヒントが欲しい

などありましたら、ご意見に投稿をお願いいたします。



これだけは使えるようになろう

キーボードの英数字/Ctrl/Shift/Alt/Fnキーを組み合わせて同時押しすることをショートカットキー操作といいます。マウスを使わないため慣れると大変便利です。200以上のショートカットキー操作がありますが、最低限これだけは使えるようにしましょう。左手だけで操作できます。

  • Ctrl+C コピー
  • Ctrl+X 切り取り
  • Ctrl+V 貼り付け
  • Ctrl+Z 元に戻す(戻し過ぎたらCtrl+Y)

操作を間違えたら、迷わずCtrl+Z

 

これ以外に業務に合わせた便利なショートカットキー操作も覚えておくと、仕事の効率は間違いなく上がります。

 

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データの入力規則の原理

データの入力規則の原理は

  1. セルにデータが入力されたとき
  2. 設定された条件を調べ
  3. 条件に合致したときだけ入力を許す

という動作です。右の図は「A1セルが令和のときだけ入力を許す」という動作で、【空白を無視する】のチェックも重要な意味を持ちます。

 

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条件付き書式の原理

条件付き書式の原理は

  1. セルにデータが入力されたとき
  2. 設定された条件を調べ
  3. 条件に合致したときセルの書式を変える

という動作です。データバーなどの表示もありますが、原理は同じです。

右の図は「A1セルが和暦のとき」日付を和暦表示する動作で、西暦⇔和暦を簡単に切り替えたいとき便利でしょう。

 

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データは正確に入力する

分析の元となるデータは、正確性が要求されます。いい加減なデータを分析しても正しい結果は得られません。

  • データの入力規則でデータの誤入力を防ぐ
  • 条件付き書式で入力したデータの誤りを検出する

これらの機能をセットで使うと、データ入力の精度は上がります。

 

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データはきれいにしておく

違う人がデータを入力すると「半角や全角が混在する」「余分なスペースが入る」ことが多く、フィルターで正しく抽出できなくなります。

このようなデータは次のような関数を使ってきれいに整えておきましょう。

TRIM ☞データの前後、途中の余分なスペースを削除
CLEAN  ☞セル内改行などの制御コードを削除
JIS(ASC)

☞半角(全角)をすべて全角(半角)にする

UPPER(LOWER) ☞英字をすべて大文字(小文字)にする

セル結合は「百害あって一利なし」

見栄えの良い表を作ろうとするとすぐにセル結合を使いたくなります。しかし、コピーや挿入をしようとしたときエラーが出て戸惑うことがあります。特にテーブルの項目行をセル結合してしまうと、フィルターが思うように設定できません。マクロでも思わぬ落とし穴に嵌ってしまいます。 回避策としては、セルの横の配置を「選択範囲内で中央」にしたり、項目行とデータの間を一行空けて非表示するなどがありますが、作った人にしか分からないという保守性の問題も出てきます。

このようにセル結合は「百害あって一利なし」なのです。

もっともExcelWord代わりに使っている人にとっては馬耳東風ですが…。

 

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テーブル機能を使いこなせ

関数の引数、データの入力規則のリスト、ピボットテーブルのデータソースなど、対象となるデータをセル範囲で指定すると、データの追加や削除で範囲が変更になるたびに再設定(関数を使う手もあります)が面倒です。

こんな時はデータ範囲をテーブルに設定し、セル範囲ではなく名前を定義して使うと、データ範囲が変わっても再設定する必要はなくなります。特にデータの入力規則、ピボットテーブルのデータは変更することが多く、この使い方をマスターすると重宝します。

 

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管理職こそピボットテーブルを使おう

データを可視化して分析するツールとしては、ピボットテーブル・グラフが最適です。特に日付・時刻情報は時系列で分析しようとしたとき必須のデータとなります。

ピボットグラフならデータに触れることなく、マウス操作だけで簡単に見たいグラフが表示されますから、多角的な分析も可能です。

ビッグデータが騒がれる世の中、このようなツールは管理職こそが使うべきものなのです。

 

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FOM出版教材より


グラフは奥が深い

グラフで表現することは記述統計学の一手法になります。データから何を表現したいのかによって使うグラフの種類を考えなければいけません。ここをしっかり理解していないと、せっかく作っても「なにこれ?」と言われてしまいます。

総務省統計局の「なるほど統計学園」には、それらが分かりやすく解説されていますので一読することをお勧めします。

 

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「区切り位置」と「文字の割付」

この2つの機能を使う機会はあまりないと思いますが、知っておくと意外に便利です。

「区切り位置」というのはセルに入っている内容を複数のセルに分解します。例えばスペースで区切られた氏名を姓と名に分ける、セル内改行されたデータを一行ごとに分けるなどによく使われます。

一方「文字の割付」は、複数行のセルの内容をひとつに(あるいは指定したセル幅に再割付)します。

ちょっと乱暴ですが、分けるのは「区切り位置」、くっつけるのは「文字の割付」、と言えないこともありません。

FIND/LEFT関数や「&」を使って悩む前に、これらの機能を使ってみませんか。

 

ExcelをWordのように使っている人は、「文字の割付」機能を是非試してください。定型様式での長文編集が楽~になること、受け合います。 

 

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Excelと読み合わせ

データを入力した後に間違いをチェックするため、二人で読み合わせしたいことがあります。が、一人で仕事をしているとなかなかそうもいきません。

そんな時、Excelのオプションの「すべてのコマンド」から「セルの読み上げ」を追加するとExcelは喋ることができます。ただし、男性や女性の声を変えたり、読み上げの速さを変えるのは、Windows10のナレーターで設定します。

ブラウザにも読み上げ機能がありますから、Excelが喋ってもおかしくはありません。

 

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資格を取得することの意義

「資格の王道」というサイトには、日本で取得できるさまざまな資格が紹介されています。

WordやExcelなどでは「MOS/MCAS(Microsoft Office Specialist)」(通称MOS)という資格がよく知られており、これは機能の熟知度を証明するものです。

一方、「日商PC検定試験」は実技もあり、どちらかというと実務レベルのスキルを証明できるでしょう。

MOS、日商のどちらが世に通用するかという話はありますが、どんな資格でも一概に「有資格者=仕事が出来る人」とは言えません。パソコンの資格など無くても仕事はできますし、そのような人はたくさんいます。しかし、資格取得を目指すことで体系立った学習ができますから、資格を取得することの意義はそこにあるのではないでしょうか。

 仕事ができるようになって、実力を試すために後から資格を取る、というアプローチでもいいと思います。

 

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ピボットの更新忘れを防ぐ

関数の計算は通常自動になっていますから、値を変更すると勝手に再計算されます。ところがピボットテーブル/グラフは、データを変更したら必ず「更新」ボタンを押さないとフィールドや値、グラフが更新されません。うっかりこれを忘れ、ときどき煩わしく感じることがあります。

この「更新」忘れを解消するために、ピボットテーブル/グラフのシートを表示したとき(Activateイベント)に自動更新する処理(Refreshメソッド)をマクロで作りこむことです。マクロの記録で作られるコードを参考に、試してみてはどうでしょうか。たった一行で煩わしさから解消されます。

ちなみにテーブルの入力(Changeイベント)で処理してしまうと、データ入力の都度動きが重くなってしまいますので避けた方が無難です。

 

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RefreshPeriodプロパティを使うと分単位の更新もできます…


意外と出来ていない複数セルの選択操作

この操作は、初心者向けのテキストには必ず紹介されているのですが、実際にこれを素早くできる人は意外と少ないようです。

複数のセルに同じデータを入力する、同じ書式を設定するために便利な方法であることを知らないのではないかと思うこともあります。

Ctrlキーを押しながらマウスクリックやドラッグ操作で複数セルを選択できますが、選択中はCtrlキーから指を離さないことだけ意識すれば簡単です。

ただ、誤って選択したとき「元に戻す」が効きません。このようなときは選択した範囲にいったん名前をつけ、『名前の管理』から範囲を修正して名前を呼び出せば「元に戻す」と同じ効果があります。ちょっと面倒かも知れませんが、最初からやり直すより手間は省けると思います。

マクロが使える人なら、『マクロの記録』をしてから選択操作し、間違えたらコードを修正して実行、の方が簡単でしょう。

 

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